お利口さんに「待て」をマスターしている犬は見ていて愛らしいものです。
ですが、この「待て」のしつけに苦労される方が意外に多いようです。
一見そこまで難しくなさそうに見える所作ですので「大きくなってからでいいか」「子犬だから抑えられないものだよね」と放置してしまうと、成犬になった時にいざ待てを教えようとすると骨が折れます。
できるだけ早い段階で「待て」をしつけましょう。
犬はなぜ待てないのか
犬は食べるという欲求を抑えることは出来ませんが、しつけ次第でコントロールは可能です。
待てが出来ない犬は、衝動的に行動するようになってしまって歯止めが効かなくなります。
歯止めが効かなくなると、様々な事故に発展することも少なくありません。
待てができると食欲をコントロールするだけでなく、散歩中のトイレを片付けている時や来客が来た時など、様々な場面において犬を冷静にできるコマンドですので、しつけで待てる犬を目指しましょう。
お菓子を使った待てのしつけ方
1と2を徹底的に繰り返すだけのしつけ方ですが、少しずつ待つことができてきたら「待て」の声掛けのタイミングを早くしてみましょう。
応用編として、グーの中にお菓子を入れずに声掛けだけでやってみたり、お菓子を持っていた手をパーにして犬の前に出し「待て」と声掛けするような練習なども取り入れましょう。
手の動きでも犬が待てるようになると、声と手の両方で待てを理解しますので、散歩中の突発的な出来事などにも対応できます。
他のしつけにも共通することですが、お菓子を使ったしつけでは、お菓子を与え過ぎないようにしましょう。一日に与える分のお菓子の中からしつけにも利用するのが良いかと思います。
待て以外にも覚えさせたい|お座り
お座りを覚えさせておくと「待て」のしつけがスムーズにいく場合が多いです。
待てよりも先にお座りを覚えさせることをおすすめします。
お座りのしつけ方は、ご飯の入っている食器を持ち上げるだけで自然と犬は腰を下ろします。
食器を持ち上げるときに「お座り」と声掛けする訓練になります。
しつけの際は必ず「お座り」と声をかけながらやってください。
愛犬の中で言葉と行動を結びつけるためにも必要です。
待て以外にも覚えさせたい|アイコンタクト
アイコンタクトは飼い主さんに意識を集中させるしつけの基本で、愛犬がパニックを起こしてしまった時などに役立ちます。
犬はパニックになると一点しか集中できなくなるため、アイコンタクトを使うことで興奮を抑え、突発的な危機回避ができるなど犬との生活に重要な役割を果たします。
アイコンタクトのしつけ方は、愛犬の名前を呼んで飼い主さんと目を合わせたら、少しおおげさかなと思うくらいに褒めて、ご褒美をあげましょう。
まずはお菓子を使って、名前を呼ばれたらいいことがあるんだと思わせることから始めてみましょう。
名前を呼ばれたことに対して目を向けるという訓練ですので、以下の点に注意してください。
叱るときに愛犬の名前を呼ばないことです。名前を呼ばれると怒られると思うようになり、名前を呼ばれても無視するようになってしまいます。叱るときに名前を呼んでしまっている飼い主さんは意識してみて下さい。
成犬になってからでもしつけは間に合います
しつけは子犬の頃から、しつけはできるだけ早いうちから、と言ってきましたが、成犬になってしまったからとしつけができないと諦めないでください。
成犬からでもしつけは間に合いますが、子犬の頃から始めるのと比べて根気が必要になるということです。
しつけは、愛犬に振り回されず「飼い主さんは常に冷静を保つこと」が最大のポイントです。
考えてみてください、犬の動向に慌てふためく飼い主さんを見て、愛犬はリーダーとして認識するでしょうか。
飼い主さんだけでなく、家族全員が一貫して落ち着いて対処することが大事です。
どうしてもしつけができない場合は、しつけのプロに頼むという手段も考えましょう。
どうしてもしつけができない場合はプロに頼むという手段も考えましょう。
まとめ
- 「待て」のしつけは特に重要です
- しつけで「待て」を覚えさせましょう
- 「待て」以外にも「お座り」や「アイコンタクト」を覚えさせましょう
- 成犬になってからでもしつけは間に合います
犬が大きくなるにつれて問題行動は目立ってしまいます。
犬は賢い生き物ですので、時間と共にいろいろなことを覚えていきますが、逆にどんどん賢くなるにつれ悪知恵も働くことを覚えておきましょう。
なので、子犬の頃からしつけるということは最優先課題になるのです。