犬のしつけ

犬に正しく社会性を学ばせる5つの方法

犬のしつけと聞くと何を思い浮かべますか?

お手」「おすわり」「まて」などでしょうか。

実は犬のしつけにはそういったコマンド(合図)とは別に、犬にとっての正しい社会性を学ばせることもしつけの一つになります。

もしかするとコマンドよりも大切なしつけかもしれません。

ここでは犬のしつけに必要な正しい社会性を学ばせる方法と、間違えて身につけるとどのような逆効果があるのかなどをご説明していきます。

犬の社会性とは

社会性と聞いてピンとくるのはどんなものでしょうか?

人間でいうと他の人と共同作業ができること、協調性があり集団行動ができること、社会情勢や風潮などに関心を寄せていることを「社会性が高い」とよく言われています。

しかし犬にはそういった社会性は必要なく、生活するその環境を危険ではないと思い、それが当たり前であるということの環境に慣れること、人間社会で生きていく能力をストレスなく培うことが「社会性が高い」と言います。

犬が社会性を学ぶには、人間と他の犬との交流が必要不可欠です。

犬の社会化に向けた大切な2つのこと

飼い主さんは、社会性を学ばせるための時間を作ろう

これから愛犬を社会化するうえで大事にしたいことは観察をする時間を設けることが何より大切です。

長い時間をかけ愛犬が体験するものすべてにおいて「なんでもなかった」「危険じゃなかった」と思ってもらうことが大切だからです。

この段階で愛犬が対象物や人などに対して恐怖心を持ってしまうと、そこから先トラウマになってしまったり、二度と同じ経験をしたがらなくなります。

例えば、動物病院や家への来客などです。

最初に動物病院に恐怖心を持ってしまうと、獣医さんに触れられただけでも威嚇したり、噛むようになってしまいます。

家への来客に対しても、しきりに吠えたり、マウントをしたりします。

そういった日常生活での支障を少しでもなくすためには、すぐに環境に慣らそうと思うのではなく、時間をかけ愛犬が何に対して興味を持っているのかなど飼い主がしっかりと観察してあげることが大切です。

楽しいと思わせる学ばせ方を取り入れる

次に社会性の学びが「楽しかった」と思えるようにすることを常に心がけることです。

つらい学習が続いても効率的に学ぶことはできません。

早く教えたいという思いをこらえて、愛犬と楽しみながら学ばせることが大事です。

社会化におすすめの5つの方法

社会化に向けた大切な2つのことを踏まえつつ、犬の正しい社会化を学ばせる5つの方法をご紹介します。

この方法は、犬種や愛犬の性格などにより個体差がありますので、すべて完璧にしなければいけないわけではありません。

犬とピクニックに出かける

犬とピクニックに出かけると聞くと「どういうこと?」と思う人も多いはずです。

飼い主が外でゆったりとシートを敷いて美味しいものを犬と一緒に食べながら犬の観察をします。

ピクニックといってもお昼過ぎだけに限定したものではありません。

朝の出勤ラッシュの時間や、お昼の子供たちが公園で遊んでいるような時間、夕方の学生さんが多い時間帯など、犬の視野を広げるために様々な時間にピクニックを行うようにしましょう。

そうすることで自転車に乗っている人やベビーカーを引いたお母さんなどたくさんの人に出会うことができ、そういった時間を設けることで自転車や車にいきなり興奮することがなくなります。

大きな音や聞きなれない環境音に慣れさせる

例えば、救急車や電車の音などは家の中ではなかなか聞くことができません。

また赤ちゃんの泣き声などの大きな音にも慣れていない犬の場合は恐怖心を持ってしまうことがあります。

そうした恐怖心や警戒心をなくすために家の中でそういった環境音に慣れさせていることが大事です。

今ではYouTubeなどで赤ちゃんや犬用に環境音に慣らせるための音源もありますのでそういった音源を流してあげることで恐怖心や警戒心を事前に解いてあげることができます。

下記に参考音源を添付してあります。

お客さん(来客)に慣れさせる

飼い始めたときから長い間飼い主しか家にいない時間が続くと、来客があった時に威嚇をしてしまうことがあります。

縄張り意識が芽生え、家が自分の縄張りになってしまうからです。

そうした縄張り意識をなくすために、とくに犬に触れてもらう必要はありませんが、ホームパーティーや親戚を招くようにし、家の中は自分だけの居場所ではないということを学ばせてあげてください。

体を触る

動物病院やドッグランへ行ったときに人に触られても大丈夫な犬にしておく必要があります。

人から体を触られることが嫌いな犬になってしまうと、動物病院やペットホテルに預けることができなくなってしまうので私たち人間の生活にも影響します。

普段から頭だけでなく、足やお腹などを触るようなスキンシップを心がけましょう。

噛みつきの抑制

子犬のうちはあまがみがありしつけるのが難しいかもしれませんが、噛みつきの抑制を行うようにします。

犬の口は人間で言う手にあたります。

手を使わないのは人間にとって不便なように犬にとっても不便です。

強い噛みつき癖があるのは良くないですが、飼い主と遊ぶ際に興奮して歯を当ててしまう場合に叱るのはあまりいいしつけとは言えません。

犬は本来他の犬とじゃれ合う時に口を開き合って遊びます。

人間がその行動を抑制してしまうと犬本来の遊びが満足にできず、犬同士の社会性が育たなくなってしまうため強い噛みは抑制し、じゃれ合うような噛みは加減を見て叱るようにします。

うちの愛犬はフレンドリーなので・・・は大間違い

よく「我が家の犬はフレンドリーで犬も人も大好きなんです。」と一見社会性があるように感じる子を目にします。

似ているようですが、好奇心と社会性は大きく違います。

他の犬に対してがっついていくのはフレンドリーではなく興奮が高まってしまっているだけです。

人に対して飛びついたり、体をすり寄せたりするのも興奮からくるものであって、人懐こいとは言えません。

そういった子は、遊びや興奮のコントロール加減を知らない可能性があります。

遊んでいるからいいやとその場に置き去りにするのではなく、しっかりと一度ワンちゃんや人から離れさせ落ち着きを取り戻してからまた遊ばせるようにしてください。

社会化における注意点

社会化を学ばせるのに一番良い時期は生後12週と言われています。

しかし生後12週だとまだワクチンが未接種です。

もちろん未接種の場合、感染リスクはあります。

しかし結局のところ飼い主の靴や衣類には外気が触れており、その服や手で愛犬を触るのでそこまで神経質にならなくても大丈夫です。

しかし空気感染などのリスクは室内よりは高いため最善の注意が必要です。

他の犬や他の人との接触を避け公園や、早朝や深夜帯などの人の少ない時間を見計らって外に慣れさせてあげると良いです。

生後3週間から14週間は一般的に犬の社会化期と言われており、その時期に学んだことや体験したことは順応しやすいため、あらゆるものに慣れることに適した時期だと言えます。

その時期を逃さずに、できるだけたくさんのことを学ばせてあげましょう。

性格が決まるとまで言われる大切な時間ですので、最良の環境で正しい社会化期を過ごしましょう。

正しい社会性を身に着けるために

愛犬の正しい社会性を身に着けるために子犬でも外の世界を知る時間を作ってあげることが大切です。

また一気にすべて覚えさせるのではなく確実に1つ1つ慣れることを増やしていきましょう。

環境音に関してはYoutubeでの音源やテレビの音がとても役に立ちます。

子犬のうちから社会性を意識させることで、お散歩デビューやドッグランデビュー、動物病院やペットホテルに預けることがある際にも大きなトラブルなどなく過ごせます。

何気ない、散歩やウィンドウショッピングなどの普段の生活もしつけには大きく役立ちますのでぜひ実践してみてください。