犬の疑問あれこれ

椎間板ヘルニアになりやすい3つの習慣と3つの予防法

犬を飼っていると椎間板ヘルニアという言葉を耳にする機会は多いです。
ミニチュアダックスフンドやウェルシュコーギーなど、胴の長い犬種にはよく見られる病気です。

しかし、どの犬種でも椎間板ヘルニアになる可能性はあります。
椎間板ヘルニアになってしまうと犬だけでなく、飼い主の行動にも制限がかかってしまうため、是非ともしっかりと予防対策していただければと思います。

椎間板ヘルニアになりやすい習慣から予防策まで、椎間板ヘルニアに罹る前に知っておきたいことをご紹介します。

椎間板ヘルニアとは

椎間板ヘルニアを発症すると愛犬が立てなくなり、最悪の場合、ウンチやおしっこも垂れ流しになってしまう状態になります。
背骨の間に存在するゼリー状の組織を椎間板と言い、骨と骨の間のクッションのような役割をしています。
椎間板ヘルニアは、その椎間板が何らかの原因で外れてしまい、脊髄を圧迫してしまっている状態のことを言います。
椎間板ヘルニアの症状にはいくつかのグレードがありますので下表をご参照ください。

ヘルニアの進行率表

出典:https://hospital.anicom-med.co.jp/arm-center/owner/explanation/discherniation-grade/(動物再生医療センター病院ホームページより)

グレード別の椎間板ヘルニアの症状

グレード1
歩くことはできる状態ですが、階段の上り下りや抱っこを嫌がり、しきりに背中を丸めるなどの行動が目立ちます。

グレード2
グレード1よりも足の力が弱まり自力で立てる限界の状態です。
歩くとふらつくようになり足先が時折反るような症状が出ます。

グレード3
自力で立つことが困難になり痛みがマヒに変わっていきます。
自分の意志で排尿することは可能ですが、歩行が困難なため飼い主の補助が必要です。
麻痺は始まっているものの足先をつねられた場合の痛みは感じることができます。

グレード4
自力で立つことはおろか、自らの意思で排泄が困難になります。
排泄ができずにため込んでしまう子もいるので注意して観察してあげることが必要です。
足先の痛みはまだ何とか感じることができる状態です。

グレード5
椎間板ヘルニアの中では最も悪い状態です。
グレード5で感じていたかすかな痛みさえも感じることができなくなり完全に痛覚が消失します。

そもそもなぜ椎間板ヘルニアになるのか

椎間板ヘルニアになる原因はいろいろありますが、1つ目は「年齢」(犬が高齢になってきたこと)です。
一般的には7、8歳くらいの子がヘルニアになりやすいと言われています。
椎間板の外側にある組織が老化してきて中に入っている柔らかい組織が飛び出しやすくなるからです。

2つ目は「遺伝」です。
軟骨異栄養症になりやすい遺伝子を持つ犬種が多く椎間板ヘルニアになりやすいと言われています。
軟骨異栄養症になりやすい遺伝子を持つ犬種としてよく挙げられるのがミニチュアダックスフンドです。
軟骨が骨に変わるのがうまくいかなくなることで椎間板の形成に影響をきたし、椎間板の役割(クッション)が上手に働かず椎間板ヘルニアになります。

(アクサダイレクトのペット保険調べ)

好発犬種とは・・・疾患が発生しやすい犬種が好発犬種です。

椎間板ヘルニアを発症しやすい好発犬種には、小型犬が多く名を連ねていますが、大型犬であれば椎間板ヘルニアになるリスクが少ないというわけではありません。
小型犬は大型犬に比べて骨折しやすい傾向はありますが、椎間板ヘルニアはそれに限ったことではなく、小型犬から大型犬まで同じ確率で椎間板ヘルニアになるリスクはあります。

椎間板ヘルニアになりやすい生活習慣3つ

椎間板ヘルニアは体が動かなくなったり、麻痺してしまうような状態になることとお伝えしてきました。
できるだけ発症しないようにするために生活習慣から見直してみましょう。
椎間板ヘルニアになりやすい生活習慣についてお伝えしますので、普段の生活と比較してみてください。

次の生活習慣を見直してみましょう

階段の上り下り

階段の高いところから降りたり、上ったりすると腰を痛めやすいです。
階段の他にもソファーから下りたり、ジャンプをすることで腰に衝撃が加わりヘルニアになりやすくしてしまいます。

高くジャンプすること

これは階段の上り下りやソファーの上り下りにも言うことができますが高い場所からのジャンプはとても危険です。
飼い主が外出先から帰ってきたときなども喜んでジャンプをする犬もいますが腰を痛めつけやすく習慣になってしまうと椎間板ヘルニアになりやすくしてしまいます。
ベッドからの飛び降りも同様です。

抱き上げる

抱っこの仕方は注意が必要です。
腕を持ったまま犬を抱き上げるとぶら下がっている腰に負担がかかります。
人間の腰と形が違うので抱っこしたときにキャンと鳴いたりした場合は注意が必要です。
抱き上げる際は胴体を持ち上げるような感じではなく優しく抱えるようにすることが大切です。

絶対に椎間板ヘルニアにさせない3つの予防方法

絶対に椎間板ヘルニアにさせない方法を3つご紹介します。
食生活、外出時、家の中の3つの場所やシチュエーションでの予防方法となります。

食生活での予防法

肥満になると椎間板になりやすく、関節も痛めやすくなり、胴体も痛めやすくなります。
そのため食生活で太らないようにする予防策が必要です。
人間食を与えず、お菓子を過剰にあげすぎず、ダイエット食を取り入れるなど「食」を見直しましょう。

外出時の予防法

激しい運動はできるだけ避けましょう。
外出時や散歩時は、段差を気にせず歩くいてしまいがちですが、そういった段差による衝撃の積み重ねで椎間板ヘルニアを発症してしまいます。
また、フリスビーなどジャンプをする回数が多い運動はヘルニアの危険が高まります。
おやつなどを与えるとき2本脚で飼い主にちょうだいする姿はとても可愛いですが、ヘルニアになりやすくなってしまうため注意が必要な体勢です。

家の中の予防法

階段の上り下りは、負担が大きいためできるだけ行わせない方がいいでしょう。
またソファーやベッドへの上り下りも危険です。
どうしても上り下りを楽しんでやってしまう子には、段差をなるべく少なくするための階段やクッション性の高い絨毯などを敷いてあげるのが良いと思います。
普段歩き回っている滑りやすいフローリングも腰に負担をかけるため、クッションフロアや滑り止めなどを利用したり、犬が歩くスペースはジョイントマットを敷くなどの対策が必要です。

次のようなアイテムが手軽でおすすめです。
取り付けも取り外しも簡単で、衝撃や負担から愛犬の足腰を守ることができます。

万が一椎間板ヘルニアを発症してしまったら

どんなに注意して対策していても、椎間板ヘルニアを突然発症してしまうことも多く、突然のことにびっくりしてしまう飼い主さんも多いです。
しびれや麻痺などの強い痛みが見られるため、愛犬の苦痛が見て取れる痛々しい病気ですが、早めの気づきや処置を行うことで回復することも多いのがこの椎間板ヘルニアという病気です。
焦らず落ち着いて、椎間板ヘルニアの症状が出ているのか、どのくらいのグレードなのかを冷静に把握し、速やかにかかりつけの動物病院に相談をしましょう。
普段から背中や腰に負担をかけないような生活を心がけ発症リスクを減らしましょう。