犬の疑問あれこれ

犬の生理(ヒート)や偽妊娠の原因と理由

犬の生理についてしっかりと調べたことはありますか?
「うちは避妊手術もしちゃったし関係ないよ」「うちはオス犬飼っているから関係ないよ」という人にもぜひ犬の体の知識としてしっかりと知っておいてほしい分野です。
ここでは雌犬の生理から、偽妊娠、避妊手術についてご紹介していますので、犬が生理(ヒート)を迎える前からしっかり読んでおくことで役に立つ項目がきっと見つかるはずです。

初めての生理に立ち会う準備を

犬の生理は「ヒート」と言う言い方をします。(ここから先は生理をヒートと記載させていただきます。)

雌犬は個体差があるものの、大体「生後7カ月~12カ月」を目途に生理を迎えます。
ヒートは個体差ありますが1年に平均して2回やってきて、約3週間出血がある状態を言います。
しかし、ヒートの期間中すべてが発情期というわけではなく3週間の中の間に発情期があり、その発情期が交配可能な時期です。
間違う方も多いですが、「ヒート=発情ではない」ということを理解する必要があります。

犬の発情周期は大きく分けて3つあります。

発情期
ヒートは出血が見られてから
第1週は出血が続き
第2週目のどこかで発情期が来ることが多く
第3週目になっても出血が残る場合があるという流れで3週間過ぎていきます。

発情休止期
出血が終わり「偽妊娠」が現れます。
雌犬の卵巣内部で妊娠の維持に必要な黄体が形成され、妊娠していれば2か月ほどで黄体は機能し、妊娠していなければ退行し次の排卵に向けて新しく卵胞が育つ期間です。

無発情期
偽妊娠が終わり次のヒートまでの時間は発情がなくなります。
繁殖に関する機能も休止しているのでこの時期の妊娠は望めません。

ヒートに見られる4つの兆候

個体差がありますが下記のような兆候が見られます。

・陰部からの出血
・陰部の肥大
・頻尿
・嘔吐

初めてのヒートの場合は時期や個体差はありますが陰部を舐めていたりするなどいつも愛犬が生活している行動とは違った兆候が現れます。

愛犬のヒート中に飼い主ができる最低限のマナー

ヒート中の約3週間は、他の犬が集まる場所にはなるべくいかないようにするのがマナーです。
例えば、しつけ教室、ドッグラン、ドッグカフェ、トリミングサロンは不特定多数の人や犬の出入りがある場所です。

ヒート中の3週間に一切の外出がダメというわけではなく、散歩などはもちろんOKです。
ただし、人の少ない早朝や深夜帯の時間を選んで散歩を行う方が良いです。

さらに、注意したいのは公園などへの出入りです。
公園内でおしっこをしてしまうと発情の匂いを残してしまうことになり、散歩中のオス犬がその匂いを嗅ぐことによって興奮してしまいます。
ヒート時の外出は周りへの配慮がとても大切になります。
一番良い方法としては、散歩ラッシュの時間を避け、公園には行かずに近所を回って帰るというのがヒート中におすすめの外出・散歩です。

ヒート中のやってはいけない注意点

ヒート中は、愛犬の体や性格にも大きな変化が起こります。
機嫌が悪くなったり、ごはんを食べなくなってしまったり、精神的に不安定で予期せぬ行動を起こすことがあります。
ヒートの兆候をつかむにも良い方法なので、日ごろから愛犬の体調や行動を観察しておくと良いです。

また、ヒート中は陰部が大きく腫れあがり敏感になります。
散歩などで外出する場合は不衛生な場所に立ち入らないように注意してください。
陰部から感染し、子宮などの病気になるリスクが高まります。

偽妊娠に備えよう

ヒート期間中の発情期に適切なタイミングで交配した場合妊娠します。
意外と知られていませんが、犬はたった2か月で子供が生まれる動物です。

ヒート期間後は交配をしなくても偽妊娠という症状が現れる子も多くいます。

偽妊娠とは雌犬が妊娠していないのに、妊娠時の兆候に表れる乳房(おっぱい)のはりやお乳が出ることを言います。
中には巣作り行為やぬいぐるみを子供のように扱う子もいます。

偽妊娠は、ヒートを迎えた多くの雌犬がなる症状ではありますが、何も問題がなければある程度の日数で症状は治まります。
しかし偽妊娠の症状が出ている時は、自分でおっぱいを舐めて細菌感染を起こして乳房炎を引き起こすリスクもあり、飼い主が面白がって腫れた乳を触れたりする行為は危険ですので絶対禁止です。

一度偽妊娠を経験した場合は、ヒートの度に偽妊娠を繰り返すことが多いようです。
偽妊娠は、ストレスや体への負担も大きいため、飼い主が寄り添い、触れないように見守ってあげることが大切です。

避妊手術は話し合いと計画性をもって行う

避妊手術と聞くと賛否両論あると思います。
避妊手術にはメリットもあればデメリットもあり、手術には全身麻酔時のリスクも伴います。
雌犬は、手術を行うことで尿失禁になる可能性もあります。

ですが、避妊手術をすることでヒートはなくなり、偽妊娠もなくなるため、子宮の病気や細菌感染も防ぐことができます。
またヒートがないということは、1年を通して同じリズムで生活できるため飼育しやすくもなります。

例えば、仕事の出張でペットホテルを利用する際や、家族旅行でペットと泊まれるホテルを予約しても、ヒートが起こってしまえばキャンセルせざるを終えません。
そういったことも避妊手術で解消することができます。

身体への負担だけでなく、避妊手術をするということは、その先一生子犬は産めなくなるということも理解しておきましょう。
手術をする際は、しっかりと家族会議で多角的な検討をおすすめします。

それでも妊娠を望む場合は

妊娠を望む場合は、ヒート期間中に交配を行う必要があります。
発情期のうちの2,3日が妊娠可能期間とされていますが、ヒートの3週間の中で、わずか2,3日しかないと考えるとタイミングが重要です。
交配するのに適した年齢は2回目以降の発情から5歳ぐらいまでがおすすめと言われています。
妊娠を望む場合は、ブリーダーや獣医さんに必ず相談することおすすめします。

ヒートは見守り、避妊は正しい判断を

雌犬には必ずヒートを迎える時期があります。
飼い主にとっても目を離せる時間も少なくなり、体力的にも精神的にも消耗するため大変な時期ではありますが、愛犬にとっても負担は一緒です。
初めて経験であれば犬もより精神的に不安定になりますので、触らずに見守ってあげましょう。

そのあとにやってくる偽妊娠も最善の注意を払う必要があります。
ヒート時、偽妊娠時ともに子宮などの病気にかかりやすくなり、不衛生な場所は特に注意が必要な期間です。
ヒートの対処法として避妊手術があり、メリットは多いためおすすめですが、一生子供を授かることができなくなるということを考えて手術を行う必要があります。
ヒートは見守り、避妊手術は家族で検討し、信頼できる獣医さんと相談しながら進めましょう。