犬との生活が長くなってくると気になるものの一つに臭いがあります。
一緒に生活しているとあまり臭いは感じられないかもしれませんが、外出して家に帰った時やお風呂から上がった時、別の部屋から移動してきた時など、空間に臭いを感じたことをないでしょうか。
気付かないうちに洋服や布団、ソファなどに臭いが付くのも避けたいですし、来客にも不快な思いはさせたくないはずです。
そこで犬の部位別の消臭対策について見ていきたいと思います。
犬の臭い対策|口臭ケア
口臭が酷いなと感じたらそれは歯周病のサインかもしれません。
犬は自分では歯磨きが出来ないため、歯の間に歯垢が溜まり歯周病を発症してしまいます。
口臭の消臭対策
口臭対策の基本は歯磨きです。
とはいえ、いきなり口に歯ブラシや手を入れたら犬もびっくりしてしまいますので、早いうちから歯ブラシや口の周りを触ることに慣れさせると良いでしょう。
どうしても嫌がってしまう子はおやつを使って口に触るということから始めていくのが良いかと思います。
最初は指サックのような形状の歯ブラシのものから試し、後々は歯ブラシに切り替えていけると理想ですが、犬がストレスに感じているようなら無理にしない方が良いでしょう。
「歯磨きをすると良いことがある」と覚えさせると割とスムーズに歯磨きさせてくれるようになります。
歯磨きの簡単トレーニングはこちらから。
犬の臭い対策|体臭ケア
体臭の原因は犬の汗です。
私達と同じく犬も汗をかき、その汗が出る汗腺は2種類あります。
運動の時に出るサラッとした汗(無臭)
まず一つは運動時に出るサラッとした無臭の汗でこれは肉球から出てきます。
脇の下や口などの身体のごく一部からしか出さない汗
もう一つが脇の下や口などの身体のごく一部からしか出さない汗です。
これはぺたっとした汗。
この汗腺をアポクリン腺と言うのですが、これを犬は全身に備えています。
この汗腺には皮脂腺が直結していて臭いの元になってしまうのです。
汗によるにおいの消臭対策
身体をタオルで拭いたり定期的なブラッシングやシャンプーなどが挙げられます。
ブラッシングは犬とのコミュニケーションにもなりますので1日1回はやってあげたいところです。
シャンプーはやりすぎると皮脂を取り過ぎてしまい、かえって皮膚病のリスクを高めることになります。
成犬の目安は月1~2回で大丈夫だと言われています。
シャンプー後はよく乾かすのがポイントです。
犬の臭い対策|肛門腺ケア
よく愛犬が他の犬に挨拶する時に見られる動作にお尻の匂いを嗅ぐ行動があります。
犬はこの肛門腺から出る臭いを嗅ぐことで相手がどんな犬なのか認識しています。
人間に対しても初対面だとお尻のにおいを嗅ごうとするのは、この肛門腺の関係と言われています。
肛門腺は、お尻の穴を中心として4時と8時の方向にあります。
肛門腺はマーキングにも使われるため臭いが強く、犬によって臭いが違います。
肛門腺の消臭対策
肛門腺のケア方法としては分泌物の除去となり、肛門腺から分泌物(悪臭の元)を絞りだすことから「肛門腺絞り」と言います。
肛門腺絞りの頻度としては月に一回で大丈夫ですので、シャンプーの際に一緒に肛門腺絞りをすると良いのではないでしょうか。
肛門腺に分泌物が溜まっているかどうかは肛門腺を触ることでわかります。
通常、分泌物は排泄と共に出てしまうものですが、病気で肛門腺がふさがっていたり生まれつき出しにくい犬もいますので定期的に肛門絞りをやってあげましょう。
中にはお尻を触られるのが嫌な子もいます。
最初の内は獣医師さんやトリマーさんにやってもらい、やり方を覚えてから自分でやるのがいいでしょう。
慣れるまでは二人がかりでやるのもおすすめです。
犬がストレスを感じない配慮をしつつスピーディーに終わらせましょう。
肛門腺絞りの方法
肛門腺を下からすくい上げるようにすると分泌物が出てくるのですが、勢いよく出てきますので覗き込むようにしてやると顔にかかる可能性がありますので注意してください。
上手に分泌物を出すポイントは優しくゆっくりやることです。