愛猫を撮るために、一眼レフやデジカメを買ったのにうまく撮れないと感じている飼い主さんは少なくありません。
スマホでの撮影には限界があるのかな?と感じる飼い主さんも多いようです。
猫の撮影で特に多く聞かれるお悩みは、犬のように待てのしつけができないため、写真がブレてしまうというお悩みが多いです。
猫に待てを教えなくても、コツをつかめばブレない猫の写真はスマホでも撮ることができますし、デジタルカメラや一眼レフを利用すれば、プロのような写真を私たち一般人でも撮ることが可能です。
ここでは猫を静止画で撮る際のポイントやカメラの設定の仕方などをご紹介します。
ブレないカメラの持ち方を覚えましょう
ブレには、「カメラブレ」と「被写体ブレ」の2種類があります。
カメラブレはシャッターを切った時にカメラが動いたことによりブレてしまうもので、被写体ブレはカメラを固定して撮影していたにも関わらず、被写体(猫)が素早く動きブレてしまったものを言います。
また、室内での撮影や夜外での撮影は、暗さとシャッタースピードが遅くなりブレやすいことを覚えておきましょう。
- カメラを固定する(動かさない)こと
- シャッタースピードを速くすること
- 絞り優先モードを設定すること
これら2つのポイントを抑えることでカメラブレにも被写体ブレにも対応できるようになります。
ブレを防ぐためのこの2つのポイントを詳しくご紹介します。
カメラを固定する(動かさない)こと
カメラを固定するポイントはカメラの構え方にあります。
周りにあるものを上手く利用して、自分の体やカメラを固定するのが良いでしょう。
カメラを横に構えるときは軽く脇を閉めてカメラの重みを左手で支えます。
カメラにかかる力は、シャッターを押すときに上から下に力が加わりますので、左手でカメラの重みをしっかりと支えることが重要になります。
カメラを縦に構えるときはどちらの手が上でも下でも間違いではありませんが、両手が使えるときは右手が上で左手が下の方が安定します。
この場合も左手でカメラをしっかりと支えるようにしてください。
ただ、猫の撮影に関しては、左手におもちゃを持って右手だけでカメラを持つような片手撮影も少なくありません。
この場合はカメラを右手で下から支えるのがおすすめです。
横向きに撮影する場合、大きめのカメラだと右手だけでカメラを構えるのは難しいため、できるだけ身の回りにあるものでカメラを支えるようにしましょう。
- 膝に肘を乗せてカメラを固定する方法
- テーブルや椅子を利用してカメラを固定する方法
- 床に肘をついたり両手でカメラを持って固定する方法
- 壁に体やカメラをくっつけて固定する方法
これらの方法でカメラを固定するとカメラブレをかなり防ぐことができます。
シャッタースピードを速くしよう
ここではカメラに慣れていない方、カメラ初心者向けの設定をご紹介します。
シャッタースピードを速くするというのはカメラの設定のことです。
シャッタースピードの設定を覚えると撮れる写真の幅が広がるのでぜひ挑戦してみてください。
ISO感度
シャッタースピードを速くしたい場合は、「ISO感度」の数字を大きくします。
猫は動きますし、撮影者自身が動きながら撮影することも多いので、1/125秒~1/200秒くらいのシャッタースピードの速さが理想とされています。
カメラの初期設定ではシャッタースピードが1/80秒になっていることが多く、この1/80秒のシャッタースピードを上げるときに登場するのが「ISO感度」です。
ISO感度を200-400にあげると1/80秒から1/160秒まで早くなります。
ISO感度に関しては数字を大きくすると画質が荒くなるという欠点もありますが、最近のカメラは性能が上がり、ISO感度を上げてもきれいな写真が撮れる機種も多くなってきているので初心者でも気にせず設定してみましょう。
絞り優先モード
カメラの撮影モードを変えるとMやPやSなどが表示されます。
絞り優先モードは【A】【Av】と表示されると思いますので設定してみてください。
カメラによって設定が違うので、絞り優先モードにするためにマニュアルや取扱説明書で調べてみてください。
絞り優先モードというのは「F値」とも呼ばれ、F値を自分で設定してシャッタースピードはカメラが自動で決めてくれるというアームオートの設定になります。
絞り優先モードにしたら、次はF値をできるだけ小さい数字に設定します。
F値はレンズによって設定できる数字が決まっており、ダイヤルを回して数字を設定する機種が多いようです。
F値を小さくするとシャッタースピードが速くなることに加え背景のボケが強くなることを覚えておきましょう。
F値を小さくしていくとピントが合う範囲が狭くなっていくということに注意しましょう。
レンズによってはF1.8やF1.4までF値を下げられるものがあり、猫を撮影する場合、F値が小さすぎると「鼻にピントが合っても目はボケていた」などということが起こります。
F値を下げ過ぎない程度のF2.8やF4.0くらいにしておくと良いでしょう。
写真の明るさを調節してかわいさを強調させよう
F値を小さくしてISO感度を上げ、シャッタースピードを速く設定した状態で撮影したら、露出補正という機能を使って明るさを調節していきます。
人物を撮影する場合、子供や女性を明るく撮影し、男性の場合は暗く撮るといった傾向があるように、猫のかわいさをより強調したい場合は露出補正で明るく撮影するのが良いとされています。
露出補正で写真を明るくして撮影すると写真がぶれてしまう場合は、ISO感度をさらに大きい数値に設定してさらにシャッタースピードを速くする必要があります。
露出補正をプラスにするとシャッタースピードが遅くなるため、ISO感度を大きくしてシャッタスピードを調整する必要があります。
細かい設定がやっぱり苦手と感じる場合は、撮影した画像をスマホに送信してアプリで調節するなどでも良いかもしれません。
猫の撮影時あると便利なアイテム
猫にはしつけという概念がないため、その場にとどめさせておくのは至難の業でもあります。
少しでも思ったような撮影ができるように、撮影時にあると便利なアイテムをご紹介します。
- 猫じゃらし
- 音の出るおもちゃ
- ビニール袋
- 紙を丸めたもの
これらを用意して、猫の目線の先におもちゃが来るようにして撮影をします。
また次のようなアイテムを用いることで、いつもとは違った雰囲気の撮影ができます。
- 椅子
- かわいい箱(100均に売っているラッピングBOXなど)
- ラグ
椅子はどんなものでも映えます。
自宅にあるいつも使っている椅子などに猫を乗せて撮影するだけでも良い雰囲気が出せます。
お洒落な箱やラグは背景として使うのにおすすめです。
最近ではサッカーのピッチに見立てたラグやビーチラグなど、背景にぴったりのラグも販売されていますのでぜひお気に入りの商品を見つけてみてください。
猫をかっこ可愛く撮る3つのポーズ
ここからは実際に猫をかっこ可愛く撮影するための3つのポーズをご紹介します。
スマホでも一眼レフやデジタルカメラでも実践できる内容になっていますので是非チェックしてみてください。
猫の目線で撮る
猫の目線までカメラを下げると単純に猫の顔が良く見えるようになるだけでなく、その場に猫が居るような臨場感を出すことができます。
普段は猫を見下ろすことが多いため、そのまま撮影するとありきたりな感じになりがちです。
猫の目線で撮影するときのコツは、まずは写真のどの部分に猫を入れるか決めましょう。
構図が決まったら、レンズの少し上あたりでおもちゃを動かしたり音を鳴らすようにしてシャッターを切ります。
目線を下げていつもと違う視点で撮影してみてください。
上を向かせて撮る
上を向かせて撮影すると、猫の目に光が入って目の色が綺麗に見えたりすることで、目の表情が生き生きした写真を撮ることができます。
猫の顔の丸みもわかりやすくなるのでかわいらしい写真を撮りたい方におすすめです。
上向きで撮影するポイントは、構図を決めてからおもちゃなどで猫の気を引くことです。
シンプルな背景で猫を引き立たせて撮る
せっかくいい写真が撮れたのに、背景に余計なものが映り込んでしまっているといった背景問題を気にせず撮影できます。
余白の使い方を工夫するとオシャレな写真にもなりますので、自分の撮影レパートリーを増やすことにつながります。
使うのは椅子と壁だけでも十分です。
椅子を壁の近くに置いて、猫を椅子の上に誘導します。
おもちゃや音で猫の躍動感を出し立体感が出るように撮るのがコツです。
余白を上手く入れると写真が上手に見えます。