突然ですが、愛猫のセルフチェックはできていますか?
私たち人間は、体調を崩したら市販薬でその場をしのいだり病院に足を運ぶことができますが、猫は自ら病院にも行けず言葉を話すこともできません。
また、猫は自分の具合が悪くても隠そうとする生き物ですので、飼い主さんは些細な変化に気づき対処する必要があります。
常日頃から簡単な健康チェックを行い、必要に応じて動物病院に連れて行くなど愛猫の体調管理をしっかりと行いましょう。
ここでは自宅でできる簡単な健康チェックをご紹介します。
愛猫の簡単な健康チェック方法
猫の健康チェックは、毎日の行動や排泄物、グルーミング時のボディチェックで確認することができます。
健康な状態がどういう状態なのかわからなくても、毎日チェックを行うことで愛猫のちょっとした異変に気付くことができるようになり、重大な病気を未然に防ぐこともできます。
表情や動きを観察しよう
猫は普段からおとなしくほとんどの時間を寝て過ごしています。
そのため、寝ているのか具合が悪くてじっとしているのか気づきにくい時があります。
次のような表情や動作を注意深く観察しましょう。
- いつもの時間に起きない
- 食欲がない
- 動きが鈍い
- いつも以上に甘える
- 飼い主さんがいても落ち着きがない
- あくびの回数が多い
- 体の一部をしきりに舐める
普段の様子と少しでもおかしいなと感じる時は、よく観察するようにしましょう。
排泄物をチェックしよう
猫は泌尿器系の病気にかかりやすく、排泄物は健康状態をチェックするのに一番良い健康チェック法です。
- 色
- 臭い
- 量
- 回数
これらの点を踏まえて毎日の排尿や排便の状態を確認するようにしましょう。
記載にはありませんが、血尿や軟便は明らかな体調不良の表れです。
また、排尿に関しては1日以上、排便は3日以上出ていないときはすぐにかかりつけの動物病院に診てもらいましょう。
ボディチェックをしよう
飼い主さんは毎日愛猫の身体を触る習慣をつけましょう。
排尿や排便ではわからない体の異常をボディチェックで知ることができます。
耳のチェック
- 耳の中に茶色い耳垢がある
- 臭いが酷い
- 耳を掻く姿が頻繁にみられる
耳垢が酷い場合は外耳炎や、耳ダニがいる疑いがありますので市販のイヤークリーナーなどで対処しましょう。
鼻のチェック
- 起きている時に鼻先が乾いている
- 鼻水が出ている
- くしゃみが多い
起きているときに鼻が乾燥していたり鼻水が多い場合は、鼻炎になっている可能性が高いです。
くしゃみも頻繁にするようでしたらすぐに動物病院に連れていきましょう。
目のチェック
- 目ヤニが多い
- 目が充血している
- 目をかゆがる
目のトラブルに関しては動物病院で点眼薬をもらうことができますので、目ヤニや充血が原因で目をかゆがるような姿があるときは、目を傷つけてしまう恐れがあるため動物病院で診てもらうようにしましょう。
口のチェック
- よだれが出ている
- 歯茎が白い
歯茎を気にすることは少ないと思いますが、歯茎が白いと貧血症状を起こしている可能性があります。
猫の貧血は気づきにくく、放っておくと急に倒れてしまったり、動かなくなってしまいます。
なるべく毎日気にかけるようにしましょう。
体のチェック
下記の猫のボディコンディションスコアを参考にしましょう。
猫は運動量が多く、必要エネルギーに対しての摂取量が足りず、痩せ気味の子が多いです。
愛猫の体系を触って確認するようにしましょう。
愛猫の様子がおかしいと思ったら
愛猫の様子が少しでもおかしいと感じたら、迷わず動物病院に連れていきましょう。
動物病院での定期的な健康診断をおすすめします。
獣医師による触診や血液検査、レントゲン検査、心電図、超音波検査、尿便検査を専用の機械で詳しく診てもらうことができます。
診察や健康診断時には、異常を感じた時と通常時の違いを説明できるように、食事量や排便排尿、体温などを把握しておきましょう。
薬の飲ませ方
猫に薬を飲ませようとすると暴れて大変な思いをしたことはないでしょうか。
ここでは直接与える方法と間接的に薬を与える方法をお伝えします。
錠剤の飲ませ方
- ふやかしたドライフードの中に錠剤を入れて飲ませる
- 錠剤を細かく砕きウェットフードに混ぜて飲ませる
- 愛猫の口を大きく開けて喉の奥に錠剤を置き、口を押えて上向きにして飲み込ませる
- お気に入りのおやつの中に入れて飲ませる
錠剤は砕いても問題ありません。
最初は砕いた錠剤をドライフードに混ぜて飲ませてみて、難しいようであればウェットフードに混ぜて飲ませるようにしましょう。
粉薬の飲ませ方
- 水に溶かしてシリンジで飲ませる
- シロップに溶かして飲ませる
- ふやかしたドライフードなどにふりかけて飲ませる
- 粉薬を指に付けて舐めさせる
- その他粘り気のあるもの(液状おやつなど)に混ぜて飲ませる
粉薬は様々なものに混ぜやすく、錠剤に比べて飲ませやすいです。
最初は水に溶かしてシリンジで飲ませるようにしましょう。
薬の味を嫌がる場合は、ミルクなどに混ぜて飲ませるようにし、それでも嫌がる場合は指に付けて強制的に舐めさせたり、ドライフードなどいつもの食事に混ぜて飲ませてみましょう。
シロップの飲ませ方
- ウェットフードに混ぜて飲ませる
- ドライフードに混ぜて飲ませる
- シリンジで口の脇からゆっくりと飲ませる
シロップは基本的に甘いので、猫のほうから自主的に飲んでくれることが多いです。
まずはシリンジで口の脇から少しづつ飲ませるようにしましょう。
日頃のチェックの重要性を認識しよう
愛猫の病気に一番最初に気づけるのは飼い主さんです。
猫は体の不調を隠そうとする生き物ですので、具合が悪くなってから動物病院に連れていくときには症状が重症化している場合が多く、処置や治療にも時間がかかります。
日々の健康チェックを自宅で行うことで些細な変化にも気づくことができます。
動物病院で処方された薬を嫌がるようなときは、砕いたり、混ぜたりと工夫して飲ませましょう。