普段、穏やかな顔をしていても、留守番をしている時や緊急車両のサイレンが聞こえる時など、様々な理由で犬は吠えてしまうことがあります。
そんな無駄吠えは犬の問題行動の代表格と言えそうです。
頻繁に吠えてしまったり静かな夜に吠えてしまうと近所迷惑となりクレームの原因となってしまうこともあります。
犬はなぜ吠えてしまうのか
そこで今回は犬が吠えるシチュエーションやしつけ方について解説していきたいと思います。
お客さんが来た時に吠える(威嚇または恐怖)
犬が一番吠えると感じる場面は、まさしくこの時ではないでしょうか。
これは犬が「外から危険が迫っている!」と思い飼い主さんを守ろうとして起こす行動の場合と「外からの危険に恐怖や不安を感じている」というケースが考えられます。
後者の恐怖や不安で犬が吠える場合は、飼い主さんが犬のそばにいて安心させてあげると犬は吠えるのをやめるはずです。
前者の飼い主さんを守ろうとする健気な行動の場合は、犬に寄り添っても吠えるのをやめることはないため、吠えるのをやめさせるためのしつけが必要です。
一番注意しなくてはいけないのが「ダメ!」などと甲高い声で叱ってしまうことです。
これは逆効果で、犬は飼い主さんも一緒になってお客さんに対して吠えていると勘違いしてしまいます。
声をあげて叱ってしまう前に以下の簡単な方法を繰り返してしつけてみてください。
ポイントは「とにかく大きな音」です。
我が家では空のペットボトルに豆を少量入れたもの用意しておき、吠えたら床に叩きつけてびっくりさせてました。
我が家では吠えるのをやめたら褒めるのと同時に時々おやつもあげていました。
飼い主さんが音を出していると悟られないようにすることが大事です。
お腹がすいたときや散歩に行きたいとき(要求)
これはいわゆる「要求吠え」と言われるものです。
吠えることで飼い主さんが要求を満たしてくれると味をしめてしまうと、悪知恵が働きやすくなりますので良くありません。
この状態になってしまったら、できるだけその要求は無視しましょう。
そして吠えるのをやめたら要求を満たしてあげることを徹底してください。
夜鳴き(さみしさ)
夜鳴きは夜だけでなく留守番中など一匹で寂しい時に鳴くときもあります。
飼い主さんとのスキンシップが足りていないと感じている場合や室外飼育でさみしさを感じても鳴いてしまいます。
室内飼育に変えたり普段からたくさんスキンシップの時間をとることで改善されていくことが多いようです。
また日本の高温多湿な気候が合わない犬種も多いため、生活環境からのストレスで鳴いてしまう犬もいます。
ストレスは犬の健康面から考えてもよくありませんので犬種に適した生活環境を作ることも大事になります。
遠吠え(本能)
遠吠えは、犬の本能によるものです。
我が家の犬も例外ではなく、救急車や消防車のサイレンなどに反応してしまいますが、本能で鳴いてしまうため直接的にやめさせるのは難しいでしょう。
そこで間接的にやめさせる方法として、日頃からたくさん散歩などの運動をさせて夜ぐっすりと寝られるようにすることです。
サイレンに気付かないくらい疲れて寝てくれるのが理想的です。
原因がわからない
吠える原因がわからない場合は、愛犬の様子をよく見て下さい。
どこか痛そうにしていたり、そわそわしていたりしませんか?
吠える原因がわからず、愛犬の様子がいつもと違と感じる場合は動物病院で診てもらいましょう。
犬は飼い主さんと話ができないため、飼い主さんが日頃から犬を観察して違和感をすぐに察知できるように心がけましょう。
小さな変化も見逃さないように、子犬の頃から体の隅々まで触らせてくれるような練習しておきましょう。
こんな無駄吠え対策はやめましょう
ここまでシチュエーション別に対処法などを紹介してきましたが、インターネットで検索すると電気ショックを与える首輪などが売られているのを見かけます。
これは絶対にやめて下さい。
確かに犬は無駄吠えをやめてくれるかもしれませんが、それは恐怖でやめただけです。
飼い主さんへの信頼も一気に無くなってしまいます。
しつけに必要なのは信頼関係です。
押さえつける力ではありませんので、その点を勘違いしないようにして下さい。
自分ではしつけられないぐらいまで悪化してしまったらトレーナーなどのプロに任せてみることをおすすめします。
まとめ
- 無駄吠えは近所迷惑の元になるのでやめさせよう
- 犬がなぜ吠えるのかを考えてシチュエーションにあったしつけ方でなおそう
- 電気ショックや体罰などでしつけるのは絶対にやめましょう
- しつけに必要なのは犬と飼い主さんの信頼関係
犬が無駄吠えをしてしまうのはシチュエーションによって理由が異なることを理解しましょう。
犬は言葉を話せないので飼い主さんが日頃からその子の性格や体の状態をしっかり把握しておくことが大事です。
根気強くしつけを繰り返し、愛情を持って育てれば良い家庭犬になります。
犬にはその素質が生まれつき備わっているのです。