フィラリアの基礎知識
夏になると飼い主さんはフィラリアの予防としてドッグフードのような形の飲み薬を貰います。
毎年のことですが、フィラリアについて薬を飲まないとどういった病気になるのか知らない方も多いのではないでしょうか?
今回はそのフィラリアについて初心者でもわかりやすくご説明していきます。
フィラリアって何?
フィラリアは寄生虫です。
夏の蚊や害虫が犬から犬へと媒介することによって犬の体内に寄生します。
犬の体内には幼虫として蚊に刺された傷口から侵入し、100日かけて犬の皮下から筋肉を通り、血液や心臓へと糸状の成虫となって移動して寄生します。
フィラリアの見つけ方
フィラリアになってしまったかな?と思った場合はすぐに動物病院に連れていきましょう。
一般的にフィラリアは血液検査をして判別します。
フィラリアにかかるとどうなるの?
犬がフィラリアにかかると血尿や咳、息切れなどの症状がみられます。
すでに血尿や呼吸を苦しそうにしている場合は、フィラリアの成虫化が進み重篤化している恐れがあります。
最終的にフィラリアが重篤化すると、心臓の弁にフィラリアの糸が絡まり死に至るケースもあります。
フィラリアにかかるのを防ぐためにワクチンを接種したり飲み薬を常用することが必要です。
フィラリアを防ぐワクチンの重要性
フィラリアは処方薬を適正に接種、投与することで100%防ぐことができる病気です。
ワクチンには接種期間の違うものや複数の効能を有すものなどがありますので、飼い主さんの都合に合わせたワクチンを選ぶことで接種忘れを防ぐことができます。
- 注射タイプ
- 飲み薬タイプ
- スポットタイプ
それぞれのワクチンについて詳しく見ていきましょう。
注射タイプ
注射タイプは年に1回のみの接種です。
1回の接種で1年間フィラリアの予防効果があります。
定期的に投薬する飲み薬やスポットタイプと違い、1年に1回で済むためうっかり忘れてしまったということもありません。
飲み薬タイプ
飲み薬タイプは7ヶ月の間、毎月与える必要のある薬です。
チュアブルというお肉型のドッグフードのような形状のものと錠剤タイプの大きく分けて2種類あります。
ほとんどの病院では狂犬病の注射を打った時に同時に処方されます。
値段は注射タイプとさほど変わりません。
スポットタイプ
値段は注射タイプと飲み薬タイプの倍近くしますが、ノミとダニの同時予防ができるものを渡されることが多いため、一緒に予防したい方には手間にならず便利です。
フィラリアにならないために気を付けること
最も大事なことは蚊に刺されないための対策ですが、万が一を想定して毎年の予防薬の投与を飼い主さんは忘れないようにしましょう。
飲み薬の投与は、蚊が居なくなった時期でも決められた期間までは中断してはいけません。
投薬を中断した時期に蚊に刺されてしまうとフィラリアの駆除ができません。
必ず最後まで処方された薬は使い切るようにしましょう。
その他にも蚊取り線香を焚くことなども考えられますが、蚊取り線香は確実な予防にはなりませんので必ず動物病院へ行き、薬を処方してもらうかワクチン接種を行うようにしましょう。
また蚊は暗く湿気の多い場所を好むため、散歩時は田んぼや用水路、雨上がりの草むらなど蚊が多く媒介している可能性がある場所を避け、なるべく犬が入っていかないように飼い主さんは注意しながら散歩する必要があります。