愛犬が最近独特の仕草を良くするようになった、と感じる飼い主さん。
もしかしたら、それは愛犬から飼い主さんへの大事なサインかもしれません。
愛犬が何かに困っていたり要求のサイン、隠れた病気であることも考えられます。
今回は、犬の仕草から見て取れる気持ちや病気の可能性などについて解説します。
犬がよく見せる仕草
犬にも様々な感情やその犬だけの独特の仕草やクセがあります。
犬のクセの一番分かりやすい例では、犬が寝る時やリラックスしている時の体の向きです。
寝そべってリラックスしている時の犬が、体の右側を下にしているか、左を下にしているかということは、その犬の日常の仕草やクセの一つです。
その他にもたくさんある犬の仕草や心理について詳しく解説していきます。
あくびをする
普段と変わらない時によくあくびをする時は、単純に根不足やヒマな場合と、何かを誤魔化そうとしている時に分かれます。
見分け方のポイントは、あくびをする時に飼い主さんと触れ合っているか、目が合っているかどうかです。
犬がリラックスして飼い主さんを気にせずあくびをする時は眠たい時、またはヒマな時と言えます。
一方、飼い主さんに怒られてあくびをする、何か言われてあくびをする、という時は、「怒られたくないから誤魔化している」「反省しているから言われたくない」といった時です。
こうした時は、飼い主さんと目を合わせて逸らしてからあくびをする、ということが多いです。
爪を噛んでいたり肉球を舐める
犬は、よく自分の足の先や爪を噛んだり肉球を舐めたりします。
こういった動作を頻繁に行う場合は注意が必要です。
爪が伸びすぎていて違和感があったり、足の裏や爪の周りの皮膚に炎症を起こしている時、犬はよく足先を噛んだり肉球を舐めたりして自分で治療しようとします。
飼い主さんは、毎日犬の足先や足裏をよくチェックしてあげてください。
足裏や足先をチェックして異常がない時は、体温調節や湿気による不快感の現れ、そして気分を落ち着けるために肉球を舐めることが多いので、ひとまず安心です。
犬は足の裏の肉球で体温調節ができるので、足の裏は常に清潔にしてあげましょう。
伸びる前の爪切りも大切です。
犬が頭を飼い主さんの腕や足に乗せる時
犬は飼い主さん側におしりを付けて座ることがありますが、これは飼い主さんへの信頼と甘えのサインです。
一方、犬が頭を飼い主さんの腕や足に乗せてくる時もあります。
この場合の犬の気持ちやサイン、飼い主さんの対応についてご説明します。
頭を飼い主さんの腕に乗せる時の心理は2つ
犬とリラックスしている状態で、犬が飼い主さんの腕に頭を乗せてくる時の心理には主に2種類があります。
ものすごく甘えている時や寂しかった時の心理状態
犬は基本的におしりを飼い主につけ、飼い主を敵から守れるような態勢でリラックスすることが多いです。
しかし、甘えたがりが激しい犬や、ものすごく甘えたい気持ちの時、犬は頭を腕に乗せてくることがあります。
その人を独占したいという心理状態
この独占欲の現れである時は、少し注意が必要ですので詳しく見ていきましょう。
犬の独占欲(嫉妬)について
犬の嫉妬は、猫など他のペット類の中でも群を抜いています。
これは普通のことです。
楽しそうな時は仲間に入りたがり、飼い主さんが他のペットを可愛がっている時もその様子をとても気にするのが犬の普通の状態です。
問題となるのが、その嫉妬心を犬がいつもダイレクトに出してしまう場合です。
多頭飼育しいている飼い主さんは特に理解しやすいと思いますが、犬の感情の強さや現し方は犬それぞれで違います。
他のペットと一緒に飼っていたり、同居犬がいる場合、その相手に対しての嫉妬が極端にひどくなければ、飼い主さんの配慮で大きな問題にはなることは少ないでしょう。
最も注意しなければならないのは、同居家族に対する嫉妬心です。
同居家族に嫉妬する時は注意が必要
同居家族がいるにも関わらず、誰か一人に固執していて他の家族に寄り着かず、飼い主さんの腕などに頭を乗せたりする時は、「その人を誰にも取られたくない」というサインです。
ひどく寂しい時も同様の仕草をしますので、普段通りに接しているにも関わらず、べったりと頭を乗せている時は、他の家族との仲が悪くなることがあるので可愛くてもやめさせるほうが安心です。
優しくどかしてあげましょう。
特に注意すべきは「足に頭を乗せる時」で、この時は嫉妬心から嫉妬している相手の足に乗せることで心理的にマウントを取っていることもあるため、関係性に注意が必要です。
独り暮らしで、愛犬が頭を乗せてくる時は、相当寂しかったというサインだと考えて良いと言えます。
その他の気になるサインと病気の関係
犬のその他の仕草やサインとして注目したいのが、「飼い主さんから目を逸らす」ということです。
これには2種類の意味があり、1つ目が、飼い主さんを信頼していてリーダーだという認識から、「あなたとはケンカできません」という犬にとって正常なサインです。
2つ目が、どこか具合が悪いところがあるけれど気が付かれたくない、心配されたくないから目を逸らす、というサインです。
犬と目が合った時は、普通に逸らすのであれば問題がありませんが、次のような目の逸らし方には注意しましょう。
- アイコンタクトの最中にも頻繁に目を逸らす
- 目を逸らした時に体のどこかを舐める
- すぐに目を逸らしてそわそわする
注意深く見守り、体調に異変を感じたら動物病院で診てもらいましょう。
まとめ
犬はからだ全体を使って毎日感情表現をしています。
言葉が通じない代わりに表現が豊かなので、飼っている犬のクセを見抜くこと、普段と違う仕草やサインに気をつけることが大切です。